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準備〜源泉御祈祷

肘折温泉の開湯は807年(大同2年)平城天皇の時代、豊後の国から来た源翁という老人が山中で道に迷った時に出会った老僧から伝え聞いたのが縁起とされている。その歴史ある肘折温泉を誇りに持ち、湯の神様に感謝するのがこの開湯祭とされる。

先ずは上の湯の湯口に安置されている地蔵を神輿の乗せ、源泉で御祈祷をしてから祭りが始まる。

写真:薬師神社前には祭壇が作られ、上の湯の男湯、女湯それぞれの湯口に祭られている地蔵が外に出され、神輿に乗せられ、その時を待つ

源泉御祈祷後

祈祷後、薬師神社前での御祈祷の為、山伏がほら貝を吹き鳴らす中、地蔵神輿が帰ってくる。

薬師神社入口にて御祈祷

山伏や行者姿に扮した地蔵神輿の担ぎ手への御祈祷が薬師神社の前で始まる

餅撒き

地蔵神輿の行列が出発後、上の湯の屋上から紅白の餅が一斉にまかれる。 それまで厳かな雰囲気に包まれていた薬師神社前は一転縁起物の餅をめがけて物凄い騒ぎが巻き起こる。

地蔵神輿行列スタート

河原湯前から地蔵神輿行列が本格的にスタートし、担ぎ手に向けて本格的に湯がかけられる

地蔵への湯かけ

湯は本来神輿の本体の地蔵に地蔵様にお湯をかける際、体の悪い所にかけるとそこが治ると言伝えられている。 派手に湯が舞う中、静かに手を合わせる人の姿が印象的

ヒートアップする湯かけ

湯かけはやがてヒートアップし、ひしゃくからではなくバケツから直接湯が浴びせられ、 通りは水浸し

数珠回し

神輿行列の途中、数か所で長さ10m以上ある数珠を神輿の地蔵を中心に鐘の音に合わせて回し、無病息災を祈る。 はじめは神輿の担ぎ手だけ、やがて観光客も輪に加わってゆく

ゴールの上の湯前

地蔵神輿行列は上の湯前がゴールになる。 到着後、すぐに地蔵は元の浴室にそれぞれ安置される。 数年前、男地蔵と女地蔵の安置場所を間違え、一年間逆のままになっていたことがあったという。

何とも苦笑いの事件があったという。地元の人が、湯口上に安置されている地蔵を見て、違和感があると思ったのが発覚の始まりだったとか。一年間入れ替えなかったというのも何ともほのぼのとした話だが、一年間男地蔵はいい思いをしただろうと笑って話す地元住民の柔らかさも肘折の魅力の一つと言えよう。

その他の風景


優心の宿 観月玄関前に飾られた飾り切り


一年に一度、それも数時間だけしかない上の湯の湯口上の地蔵が無い風景


注目を浴びていた山形大4回生のゼミ生

by ゴロー