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お宿情報
 住 所  山形県大蔵村字南山491
 電 話  0233-76-2016
 日帰り入浴時刻 13:00〜17:00
 日帰り料金   300円
 源 泉  松井源泉、共同源泉2、3、5号泉
2019年7月14日現在

肘折温泉の温泉街の中心部にある中規模旅館。浴室は男女別内湯と混浴露天風呂、家族風呂と多くの浴槽を持つ。今回は男女別浴室にお邪魔してみた。

男女別大浴場

玄関ホールから奥に廊下を進むと温泉マークの暖簾が掲げられた脱衣所入口がある。浴室は石タイル貼り、角タイル貼りの長方形の湯船が埋められている。男女浴室を隔てた壁に取り付けられた湯口から46.3℃に加水調整された湯が投入され、浴槽で41.5℃の見る℃セッティング。この日は浴槽清掃したばかりの様で薄鶯色の浴槽からは薄い金気臭を感じる。スベスベとした浴感は同じ肘折の共同源泉を使用している中では若干薄め。ただオーバーフローした湯が流れる床と湯口付近は黒く変色しており、湯口や浴槽縁のカルシウムの析出物がゴッテリ付いて成分の濃さを表している。

家族風呂

松井旅館は共同混合泉の他に、共同泉と自家源泉の混合泉を持っている。自家源泉を加えた湯は家族風呂に引き込まれている。 貸切の家族風呂は玄関から左手の廊下を進んですぐのところにあり、入口の横にある中の札を出し手利用するシステムになっている。入口の扉と脱衣所にはめ込まれているガラスは今は見かけなくなった模様入りの薄板ガラスで型板ガラスと呼ばれ、ロールアウト製法と呼ばれる造り方で昭和の時代に良く見られた。入口の階段に施されたモザイクタイルと相まって雰囲気最高。

浴室に入ると石タイル貼りの床にコンクリ打ちのほぼ正方形の湯船が真ん中にデーンと埋まっている。浴槽角に石をくり抜いた湯冷まし槽に55.5℃の源泉が投入され、46.8℃まで冷まされた湯が湯舟に投入され、湯船で41.5℃にセッティング。 ところが湯面より湯船底の方が熱く、縁に切り込みのある排湯口付近の底がものすごく熱い。どうやら湯船底から独自源泉の松井源泉が投入されているようで、これが関係しているようだ。現に浴槽内を撹拌すると44.9℃まで浴槽内温度が跳ね上がる。

松井源泉単体の分析表が無いので詳細不明だが、単純に共同源泉単体の分析表と松井源泉が混合された分析表を比較すると、松井源泉は成分的に薄い源泉のように思える。 色も共同源泉より薄く、金気臭も炭酸臭も薄く感じる。肌触りのキシキシ感も軽く、代わりにピリッとした炭酸系の刺激を受ける。重曹感が少ないのかなぁ・・。湯上がり後の肌サラサラでパツッとした張り感は共同源泉のそれよりもあっさり目。 肘折お馴染みの湯とは一味違って面白い一湯を味わえた。

by ゴロー